ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーとは、部分入れ歯の金属を歯や歯茎と同じ色にすることによって、笑ったときに金属が見えないようにする入れ歯です。「ノンクラスプデンチャー」と呼ばれることもあります。部分入れ歯は残っている歯に金属のフックをかけて入れ歯が動かないようにします。しかし、フックは金属で作るために、見た目にはいいのもではありません。そこでフックの部分が目立たないように、歯や歯茎の色に合わせたものがノンクラスプデンチャーです。
ノンクラスプデンチャーのフックは歯や歯茎の色に合わせて作るため、大きな口で笑っても入れ歯が入っていることには気づかれにくいのが特長です。歯茎の色に合わせたフック自体も歯の根元に添わせるために段差もほとんど目立ず装着できます。
ノンクラスプデンチャーのプラスチックは透明感があり、柔らかくしなりのある材質です。そのため歯茎に色が馴染み口元が綺麗に見えます。
ノンクラスプデンチャーは強度と柔軟性があるために、薄く作ることができます。そのため違和感が少なく、使いやすい入れ歯となります。
金属のフックの代わりにプラスチック部分で歯を支えるため、なんども取り外しをしているとプラスチックのフック部分がすり減り、ノンクラスプデンチャーがゆるくなることがあります。
ノンクラスプデンチャーは柔軟性があるため、新たにプラスチックで修理することができません。その為ある程度定期的に作り変える必要があります。
ノンクラスプデンチャーは保険診療では作ることができません。自費診療となります。
インプラントは全ての方ができるわけではありません。糖尿病や骨粗しょう症、リュウマチなどの全身的な理由でできない場合もあります。ノンクラスプデンチャーであればインプラントと同じような見た目を回復することができます。また、インプラントを入れる前やインプラントが骨と固まるまでの間にノンクラスプデンチャーを使うこともできます。インプラント治療はどうしても時間がかかりますので、噛み合わせや見た目を回復するために、ノンクラスプデンチャーを使いインプラント治療をしていることが判らないようにすることができます。
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残っている歯の検査
ノンクラスプデンチャーは残っている歯や歯茎の色に合わせたフックをかけます。フックをかける歯が揺れていたり、根っこの中が悪くなっていると、抜歯をしたり、被せ物をやり直したりして、ノンクラスプデンチャーが合わなくなってしまうことがあります。そのため事前に検査をして残っている歯を先に治療します。
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型取り
噛み合わせを確認するために、上顎と下顎、両方の精密な型をとります。
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噛み合わせを取る
上顎と下顎がどの位置で噛み合っているのか確認するための歯型を取ります。ノンクラスプデンチャーの大きさが小さければ、型取りと一緒に行いますが、大きい場合は歯型用のワックスを用意して、別日に噛み合わせを取ります。
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歯並びの確認
前歯を含めてノンクラスプデンチャーを作成する場合は、歯の大きさ、形、色を確認するために、仮に並べた人工の歯を口の中で確認します。人工の歯を大きく変化させる場合は改めて、歯並びを確認します。
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ノンクラスプデンチャーの出来上がり
出来上がりましたら、口の中で合わせ、痛いところや高いところを調整して、噛める状態にしていきます。始めは、きつい感じや締め付ける感じがありますが、徐々に口の中に馴染んできます。
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調整
ノンクラスプデンチャーは使ってみると当たるところや痛いところが出てくることがあります。そのような時は、ご自身で調整をせず必ずご連絡ください。
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メンテナンス
ノンクラスプデンチャーは新たに歯を足したり、修理するのが困難です。そのため残っている歯をできるだけ長期間使い、口の中の変化を最小限にする必要があります。定期的なメンテナンスを行い、残っている歯に対して虫歯・歯周病予防をする必要があります。
入れ歯は見た目やイメージがどうしても悪いものです。しかし、ノンクラスプデンチャーを使うことによって見た目を気にせず行動できるため、活動的になる方が増えています。お困りの事がございましたら、お気軽にご相談ください。